おふたりとの出会いは、結婚式から約3ケ月前。
新婦さんの「生まれ育った町の教会で結婚式を挙げたい」
とご相談をいただいた。
長い年月お付き合いを重ねてこられたおふたり。
遠距離の期間も経て、
新婦Ariさんは地元を離れて彼の元へ嫁いでいく決意をされた。
「ウエディングドレスはオーダーメイドにしたい」
そこには、結婚式への夢やあこがれだけではなく、
家族が増えて娘が生まれたら、
受け継いでいきたいという想いがあった。
最初は、準備期間的にオーダーメイドは難しいのではないかと
少しあきらめかけていたAriさん。
でも、それが叶うと知ったとき
とっても嬉しそうな笑顔を見せてくれた。
あの時の素敵な笑顔が今でも忘れられない。
最終的なデザインを、私にも相談てくれたこと、
本当に嬉しかったな。
意見は、Ariさん、お母様、私で一致!
当日まで新郎Masahiroさんに内緒にしておいたのも、
大きな楽しみとなった。
タキシードも完全オーダーメイドで製作。
普段は、底抜けに優しい笑顔を見せてくれるMasahiroさんも
ご自身にぴったりのタキシードを纏った姿は、
凛々しくて、本当に格好良かった。
これからも色んなシーンでこのタキシードが
活躍してくれますように!
そして、ブーケとブートニア、
教会の装花たちは全てAriさんのお母様が手作りされた。
Ariさんが大好きと言っていたお母様のお花。
娘さまの結婚式のためにつくられた装花は
きっと特別な想いと愛がぎゅーっと詰まっていたと思う。
飾り付けもお母様の手で行われた。
教会員さんたちの手で行われる教会の準備。
「もう、結婚する歳になったんだねぇ。」
と、小さなころのAriさんを懐かしむ声。
教会での結婚式は、
地域の方々でつくられる結婚式のあたたかみを感じさせてもらえて、
ここに携わらせていただけることを
とても嬉しく思う。
鹿児島から集まったMasahiroさんのご家族。
Ariさんのご家族。
親戚やおふたりの大切なご友人たち。
長い年月おふたりをずっと見守ってくれてきた方々に
新たな人生のスタートを祝福された、
あたたかくて愛おしいふたりのハレの日。
お花に込められた母から娘への想い。
その想いを次はウエディングドレスに託し、
その先もずっと受け継がれていくことを願って。
Date June, 2021
Place 鳥栖カトリック教会
special thanks to
Photo:Higuchi Yasuyuki /Play
Move : Kazuhiro Yaekura/LOBJET